「等身大で足りないところは誰かに補ってもらう」渡邉季穂さん×中井美穂さん

「未来に不安を持っている女性が多いと聞いたので、いつも不安を語り合っている、中井さんと一緒に出たいと思った」と話す、トータルビューティーインダストリーとしてサロン運営やオリジナルコスメの開発等を手がけるuka(ウカ)の代表取締役会長でネイリストの渡邉季穂さん。

6月16日、「渋谷ヒカリエ」(東京都渋谷区)で開催されたイベント「ELLE WOMEN in SOCIETY(エル・ウーマン・イン・ソサエティ) 2018」で、渡邉さんとアナウンサーの中井美穂さんによる対談が行われました。

公私にわたって20年以上付き合いがあるというおふたりが、明るく楽しく過ごすために大切にしていることとは——?

渡邉さん(左)と中井さん(右)

30歳で作ったものと40歳で作ったものは違うはず

40歳の時にネイルオイルの開発を始めた渡邉さん。「ケアが面倒だという女性が多くて、どうしたら面倒じゃなくなるだろう」と、考え現在のロールオンタイプの容器に行き着きます。

「30歳で作るものと40歳で作るものは違うと思うんです。私の40歳というのは30代を駆け抜けてきて、本当に忙しくて。でも、(爪が)カサカサなのは嫌だし、人にも会わなきゃいけないし。『ああ面倒だ』って思う気持ちがありました。そこにお客さんの『面倒なんだから塗らないわよ』という言葉がすごく響いて。

ああ、形状をちゃんと考えなきゃいけないと思ったのと、すごくストレス過多だったので、香りで癒されなきゃいけないと思って作りました。30歳の時なら爪にいい成分とか、安いものにしようと考えていたと思います」(渡邉さん)

若いときと考え方が違う瞬間について中井さんは次のように振り返りました。「うちの母は専業主婦で、子どもの頃の私は『専業主婦って感謝されないな』と思っていました。でも今はわかります。結婚してから、母がしてくれたことのありがたみがわかるようになりました。自分が働いて、父がどれだけ大変な思いをしたのかもわかった。それまでは、自分で働いて自分でお金を得てそれを使って好きなことをしたいっていう気持ちが強かった。欲深いですよね」

五感を研ぎ澄ませて

何かしたい、遊びたい、というある種の「欲」が原動力だったという2人。将来のためにと節約する若いスタッフに、渡邉さんは「五感を研ぎ澄ませて」と話すといいます。

「鼻が効く子って、なんとなくでもちゃんといい方向にいけるんですよ。何も考えないでぼやっとしていると、何が何だかわからないところに行き着いてしまう。自分の趣味を研ぎ澄ませるでもいいので、よく考えること。『思えば願いは叶う』というのが私の信条なんです」(渡邉さん)

渡邉さんの発言を受けて「雑誌にはよく書いてあるし、私だって研ぎ澄ませたいと思う。じゃあどうやって?」と質問した中井さん。ここから2人の思う五感の研ぎ澄ませ方の話へ。

「行動することだと思います。一つの方向にだけ向かっていると新しいものが見えなくなるけれど、幅広くやってみると、必ず新しい発見がある。そういう発見が五感を研ぎ澄ませるのだと思います」(渡邉さん)

「私の場合は、格好いいな、こういう人になりたいなと思う人を真似ること。会ったことのない、外国の女優さんでもいい。身近にいる先輩や後輩でもいい。その人のいいところはどこかなと考えて、どこが私にとって感じがいいと受け取るところなのだろうかと分析をしてみる。そして、自分も真似をしてみて、うまくいかなければそれは手放す。うまくいけば残して行くということを繰り返しやってみるといいと思います」(中井さん)

起こっていないことを考えるのは時間がもったいない

「似合わなくなった服や、今の自分に必要ないと思ったら捨てる。大人になるにつれ、手放す勇気が大切」だと中井さんは言います。

「美しくある、キレイであることに縛られて素敵じゃなくなっている人もいると思います。でも、元気で素敵なほうがいいなと最近思うんです。シミやシワがあっても、笑っていれば隠れるというか、心が顔に出るので。等身大でいい。足りないところは自分でどうにかしないで、誰かに補ってもらえばいいと思います」(渡邉さん)

「自分らしさは作ろうと思って作れるものではありません。どうにもこうにも溢れてしまうんですよね。ただ、自分がこうありたいというイメージを持つことは大切です。私はしなやかなことに憧れていて、よく水をイメージするのですが、そうすると心が落ちつくんです。(将来を不安に思っている人も多いということですが)今起こっていないことに不安になったり、引きずられたりするのは、『今のこの時間』が消費されてしまうので、もったいないですよね。だから私は、いつもしなやかでありたいなと思います」(中井さん)

「ELLE WOMEN in SOCIETY(エル・ウーマン・イン・ソサエティ) 2018」はファッション誌『ELLE Japon(エル・ジャポン)』を展開する「ELLE」グループ(ハースト婦人画報社)が主催。今年で5回目を迎えるイベント。今年は「私の未来設計図」をテーマに、スペシャルセミナーやワークショップを開催。

ゲストスピーカーとして、俳優の夏木マリさんのほか、テニスプレーヤーの伊達公子さん、建築家の永山祐子さん、芸術家のエマ・ファーラーさん、フードエッセイストの平野紗季子さん、モデルのSHIHOさんらが登壇しました。

(ウートピ編集部:安次富陽子)

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